MEOの順位チェックの正しいやり方|自分のスマホの順位が当てにならない理由

自分のスマホで見た順位は、自分にだけ見えている順位です。お客様のスマホには、別の順位が出ています。
店の中で「地域名 業種」と検索したら、自分の店が一番上に出た。ところが常連のお客様から「探したけど出てこなかった」と言われる。どちらの言い分も本当です。Googleマップの順位は、検索した人がいる場所、その人のアカウントの状態、検索した時刻で変わります。そしてお店側のスマホは、この3つがすべて自分の店に有利な側にそろっている端末です。
では、本当の順位はどう見ればいいのか。MEO(※Googleマップや検索の地図枠で見つけてもらう取り組み)の順位チェックの結論は、条件を先に決めて、同じ条件で測り続けることです。地点、時刻、端末の状態、検索する言葉。この4つを固定して記録した順位だけが、先週の順位と比べられます。固定していない順位は、何位であっても、良し悪しの判断には使えません。
この記事では、順位がずれる理由、シークレットモード(※履歴やログインの影響を受けない状態で検索できる機能)を使った確認の手順、無料ツールの限界、順位より先に見る反応の数字を順に説明します。順位が決まる仕組みそのものはMEO対策とはに書いたので、ここでは「どう測るか」に絞ります。
自分のスマホの順位が、お客様の順位と違う3つの理由
Googleは、地図の検索結果が主に「関連性」「距離」「知名度」の3つで決まると公表しています。このうち距離は、検索している人から店までの距離のことです。つまり順位には、店側の努力と関係のない、検索する側の事情が最初から組み込まれています。自分のスマホで見た順位がずれる理由は、大きく3つです。
1. 立っている場所が違う。 店の中や店の前で検索すれば、自分の店までの距離はほぼゼロです。数駅離れた場所や隣の区で検索するお客様とは、そもそも条件が違います。位置情報をオフにしていても、この要素は消えません。Googleは、現在地が共有されていない場合でも、把握している情報をもとに結果を表示すると説明しています。その情報源として公式に挙げられているのは、端末の位置情報、アカウントに登録した自宅や職場の住所、過去の検索、そして通信回線の情報(IPアドレス)です。
2. アカウントの状態が違う。 ログインした状態の検索結果は、検索履歴などをもとに、その人向けに調整される場合があります。Googleはこれを「パーソナライズ」と呼び、個々の結果の順位に影響する場合があると書いています。お店側のアカウントには、自分の店を職場として登録している、自分の店名を何度も検索している、自分の店のプロフィールを毎日開いている、といった履歴が積み重なっています。お客様のアカウントに、その履歴はありません。
3. 検索した時刻が違う。 Googleは、検索する時間が数時間、あるいは数分違うだけで結果に差が出ることがあると説明しています。新しい情報が随時追加されることと、仕組みの更新が順番に反映されることが理由です。
3つのうち、いちばん大きいのは1の場所です。2と3は、シークレットモードと時刻の固定でそろえられます。場所だけは、こちらが動くか、道具を使うしかありません。
なお、ブラウザでGoogle検索をしたときの結果ページのいちばん下には、現在地の推定に何を使ったか(「デバイスに基づく」「過去のアクティビティに基づく」など)と、結果が自分向けに調整されているかどうかの注記が出ます。自分のスマホで見た順位が誰の順位だったのか、まずここを見ると分かります。
Googleマップの順位の確認方法。本当の順位に近づける5つの手順
自分で確認するなら、手順は5つです。道具は、スマートフォンと記録用のメモだけで足ります。

- 検索する言葉を決める。 お客様が実際に使う言葉にします。「地域名+業種」と「業種だけ」は別の検索なので、両方見るなら別の行として記録します。どんな言葉で探されているかは、Googleビジネスプロフィール(※お店の情報を検索とマップに載せるための無料の管理機能)のパフォーマンス画面にある「検索」の指標で確認できます。
- 地点を2〜3か所決める。 店の前を入れても構いませんが、それは店の前の順位です。お客様が来る範囲を思い浮かべて、最寄り駅、商圏の反対側、住宅地など、実際にお客様がいる場所を選びます。位置情報をオンにして、その場所まで行って検索するのがいちばん確実です。
- シークレットモードで、ログインせずに検索する。 スマートフォンのGoogleマップアプリなら、右上のプロフィール写真をタップして「シークレット モードをオンにする」を選びます。ブラウザで検索するなら、シークレットウィンドウ(タブ)を開きます。これで、アカウントの履歴による調整は外れます。ただし、場所の影響は残ります。シークレットモードにしても、店の前で見た順位がお客様の順位に変わるわけではないので、2の地点は省けません。検索の地図枠で見たか、マップアプリで見たかでも並びが違うことがあるので、記録表にはどちらで見たかも書きます。
- 曜日と時刻を固定する。 毎週火曜の10時、のように決めます。毎日見る必要はありません。順位は日々揺れるので、毎日見るとかえって判断を誤ります。
- 記録表に書く。 何位だったか、だけでは足りません。次の6項目をセットで残します。
| 記録する項目 | 書き方の例 |
|---|---|
| 日付と時刻 | 2026年9月8日(火)10:00 |
| 検索した言葉 | 「〇〇駅 整体」 |
| 地点 | 〇〇駅 北口の改札前 |
| 端末と状態 | スマホ/マップアプリ/シークレットモード |
| 順位 | 地図枠の上から4番目(「さらに表示」の先なら、その旨も) |
| 気づいたこと | 上位に新しい店が入った、広告が出ていた、など |
全部を毎週やるのは大変です。まずは、言葉を1つ、地点を2か所、時刻を1つ。この最小の組み合わせで4週間続けると、順位が揺れているだけなのか、動いたのかが見えてきます。
無料の順位確認ツールで分かること、分からないこと
毎週2〜3か所を歩いて測るのは、続けるとなると負担です。順位計測をツールに任せたくなるのは自然なことで、順位を確認できる無料のツールは多く、有料のツールも月額数千円台からあります(相場はMEO対策の料金の比べ方にまとめました)。使うなら、何が分かって何が分からないかを先に知っておくと、数字の読み違いが減ります。
多くのツールは、指定した地点を仮の現在地にして順位を取ります。だから、自分では行けない地点の順位が分かります。地点を面のように並べて、商圏のどのあたりで弱いかを見られるものもあります。同じツールで同じ設定を続ければ、前回との比較には使えます。
一方で、分からないこともあります。ツールが置いた地点に、実際にお客様がいるとは限りません。ツールの順位はログインしていない状態の順位なので、お客様一人ひとりの見え方までは再現できません。そして、順位が分かっても、その順位を見た人が電話をかけたか、道順を調べたかまでは分かりません。
つまり、ツールの順位も「その条件で測った順位」の1つです。途中でツールを変えたり、ツールの順位と自分の目で見た順位を混ぜたりすると、比べられなくなります。MEOの順位計測をツールに任せる場合は、地点の設定を確認したうえで、記録表にツール名と設定地点を書いておくと後で迷いません。
順位より先に見る数字。表示から電話・経路検索までの反応
順位は自分で測るしかありませんが、お客様の反応はGoogleが数えてくれています。オーナー確認が済んだGoogleビジネスプロフィールなら、パフォーマンス画面で次の数字が見られます。
- 閲覧数:検索とマップでプロフィールを見た人の数(同じ人は1日1回だけ数えます)
- ルート:店までの道順を調べた人の数
- 通話数:電話ボタンが押された回数
- ウェブサイトのクリック:サイトへのリンクが押された回数
- 検索:どんな言葉で探されてプロフィールが表示されたか(毎月月初に更新され、表示まで5日ほどかかることがあります)
順位と、この反応の数字は、必ずセットで見ます。組み合わせによって、次に直す場所が変わるからです。
順位は変わっていないのに反応が減った場合、順位の問題ではありません。季節や休業、上位に入ってきた新しい店、検索結果の見た目の変化を疑います。順位を上げる施策に走る前に、閲覧数とルートのどちらから減ったかを見ると、原因が絞れます。
順位は上がったのに反応が増えない場合は、見つけてはもらえていて、選ばれる手前で止まっている状態です。写真、営業時間、料金の目安、口コミへの返信といった、比べられたときの材料が足りていないことが多いです。何から整えるかは札幌のMEO対策の始め方に書いた順番が、地域が違ってもそのまま使えます。
順位が下がったのに反応は変わらない場合は、まず、測った条件が前回と同じかを疑います。条件が同じで反応も変わっていないなら、その地点にはもともとお客様が少なかったのかもしれません。追いかける地点を見直す材料になります。
反応の数字は、同じ長さの期間で比べます。順位は週1回、反応は月1回。この2つのリズムで十分です。
口コミへの返し方は、場面別の例文を口コミの返信例文にまとめています。
順位が急に落ちたときに、確認する順番
順位が落ちると、慌てて何かを足したくなります。焦るのは当然です。ただ、落ちた理由の多くは、測り方か登録内容のどちらかにあります。確認は次の順番で進めます。
- 測った条件が前回と同じか。 地点、時刻、端末、ログインの有無、検索した言葉。1つでも違えば、それは落ちたのではなく、別の順位を見ただけです。記録表があれば、ここで半分は片づきます。
- 反応の数字も落ちているか。 順位だけが落ちて、閲覧数や電話が変わっていないなら、急いで動く理由はまだありません。
- 登録内容が変わっていないか。 自分で変えた覚えがなくても、内容が変わっていることがあります。営業時間、カテゴリ、住所、電話番号を管理画面で見直します。プロフィールの停止や制限の通知が届いていないかも、このときに見ます。
- 検索結果の形が変わっていないか。 広告が入った、上位に新しい店が入った、地図枠の件数が変わった。これらは自社の努力と関係なく起きます。
まず1と2だけで構いません。ここで測り方の違いか、気にしなくていい揺れだと分かれば、3と4に時間を使わずに済みます。逆に、条件が同じで、反応も落ちていて、登録内容も変わっていないなら、そこで初めて、写真や口コミや情報の量といった中身の見直しに進みます。
弊社の順位レポートに、必ず書いている4つのこと
弊社のMEO対策の支援では、計測する地点・時間・端末を固定し、順位とプロフィール上の反応を毎回同じ条件で記録しています。報告に必ず添えているのは、次の4つです。
- どの地点で測ったか(複数の地点を固定して継続)
- いつ、どの端末で測ったか
- プロフィール上の反応の実数(表示、電話、ルート検索、サイトへの遷移)
- 実際に届いた来店・予約・問い合わせ
順位はあくまで途中の数字で、最後に見るのは来店や電話が増えたかどうかです。この考え方は、弊社が順位を基準にした成果報酬の契約を扱わない理由でもあります。順位は測る地点で変わる以上、条件次第で数字を作れてしまうからです。上位表示の保証もしていません。代わりに、条件を固定した記録と、反応の変化をそのままお渡ししています。
ご自身で記録を続けている方は、その記録表を持ってご相談いただければ、現状の確認を飛ばして、次に直す場所の話から始められます。
MEOの順位チェックについてよくある質問
お客様に「出てこなかった」と言われました。何を聞けばいいですか
どこで、いつ、どんな言葉で検索したか、そしてログインしていたかの4つです。この4つが分かれば、自分の記録表の近い条件と比べられます。検索した場所が商圏の外なら、そこは追わなくていいと判断できることもあります。
パソコンで見た順位と、スマホで見た順位が違います。どちらが本当ですか
どちらも、その端末で見た順位としては正しいものです。Googleは、端末の種類を検索結果の調整に使うと説明しています。お店を探す場面を考えると、スマートフォンでの見え方を基準にして、記録表の「端末と状態」の欄はスマホでそろえておくと迷いません。
「地域名+業種」で検索したときと、業種だけで検索したときで、順位が違います
別の検索なので、別の順位です。地域名を入れると、その地域を基準に結果が出ます。業種だけなら、検索した人の現在地が基準です。お客様が実際に使っている言葉はパフォーマンス画面の「検索」で確認できるので、そこにある言葉を記録の対象にしてください。
地図枠の3件に入っていないと、意味がないのでしょうか
地図枠に何件出るか、どんな形で出るかは、検索した言葉、端末、場所で変わります。「さらに表示」の先まで見る人もいます。3件に入っているかどうかだけで判断せず、閲覧数や電話などの反応と合わせて見てください。
順位は毎日確認したほうがいいですか
週1回で十分です。順位は日によって揺れるので、毎日見ると、揺れを「落ちた」と読み違えます。同じ曜日、同じ時刻に見るほうが、変化を正しく捉えられます。
順位確認ツールが出す「平均順位」や点数は、信じていいですか
同じツールの中で、前回と比べる用途なら使えます。ただし、どの地点を置いているかで数字は変わります。別のツールの数字や、自分の目で見た順位と混ぜて比べないでください。
まとめ:MEOの順位チェックは、測った条件を書いてから比べる
自分のスマホの順位は、自分の順位です。お客様の順位に近づけるには、地点、時刻、端末の状態、検索する言葉を決めて、同じ条件で測り続けるしかありません。ツールを使う場合も同じで、ツールの地点と設定がその条件になります。
今週やるなら、記録表の1行目を埋めることです。店の前と、お客様が多い地区の2か所で、同じ言葉を、同じ時刻に、シークレットモードで検索する。この2つの順位の差が、次に直す場所を教えてくれます。順位が本当に動いたかどうかは、その記録が4行たまったころに分かります。
参考にした公式情報
- Google「Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント」(2026年9月2日確認)
- Google「ビジネス プロフィールのパフォーマンスとインサイトを確認する」(2026年9月2日確認)
- Google「Google での検索における位置情報の設定と管理」(2026年9月2日確認)
- Google「Google 検索の検索結果が他のユーザーと異なる理由」(2026年9月2日確認)
- Google「Google マップをシークレット モードで使用する」(2026年9月2日確認)
- Google「シークレット モードでブラウジングする」(2026年9月2日確認)
- Googleの画面や機能は変わるので、実施するときはリンク先で最新の内容を確かめてください
